「最近、ズボンがキツくなってきた」
「ふっくらしたお腹周り、なんとかならないかしら…」
そのようなお悩みの原因は、体の中に蓄積した脂肪です。
脂肪が減れば良いスタイルを維持できたり好きな洋服が着れたりしますが、果たしてどのようにすれば良いのでしょうか。
そこで今回は、付いてしまった脂肪を燃やしてスッキリしたボディラインにするための方法を、分かりやすくお伝えします!
そもそも脂肪って何?
栄養学の観点では「脂肪=脂質」です。
脂質は悪物というイメージがあるかもしれませんね。ですが脂質は、ホルモンの材料になるなど私たちの体に欠かせない栄養素で、体温を保ったり内臓を守ったりしているのですよ!
ちなみに脂質は食べ物から体に入ってきますが、余剰分は中性脂肪として体内に蓄えられてしまうので、取り過ぎは要注意です。
脂肪には種類がある
体の脂肪(体脂肪)のほとんどを占めているのが中性脂肪です。そして体脂肪には内臓脂肪と皮下脂肪の2つがあります。
内蔵脂肪
その名の通り、内蔵(具体的には胃や腸)につく脂肪のことです。内臓脂肪が多くなると、腰回りが大きくなっていきます。
しかし、内臓脂肪は皮下脂肪より落としやすいという特徴があります。
皮下脂肪
手で摘める脂肪が皮下脂肪と思って良いでしょう。
皮膚のすぐ下にある脂肪で、一度付くとなかなか落ちにくいのが皮下脂肪です。そして皮下脂肪が増えるとお腹まわりがふっくらしたり、お尻のサイズが大きくなったりします。
男性より女性につきやすいですよ。
脂肪燃焼とは
内臓脂肪も皮下脂肪も、良いスタイル作りの大敵であることが分かりましたね。では、どうしたら良いのでしょう。
その答えが「脂肪燃焼」です。脂肪燃焼こそ、体に付いた脂肪を分解・燃焼・消費することができる方法です。
どうやったら燃える?脂肪燃焼のメカニズム
脂肪を分解するためには「体がエネルギーを必要とする状態にする」必要があります。その状態作りに良いのは、なんと言っても運動です。
では脂肪を燃焼する際、私たちの体ではどのようなことが起こるのでしょうか。
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【メカニズム(仕組み)】
運動でエネルギーを消費すると、体はエネルギーを補う必要がある
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脳が「体の内にある脂肪を分解しエネルギーを作り出す」ように指令を出す
↓
脳内で脂質を動員するホルモンが出始める
↓
脂肪の分解に関わる酵素が活性化
↓
酵素が脂肪を分解(脂肪酸になる)
↓
脂肪酸が全身の筋肉に運ばれ、エネルギーとして消費される
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つまり、脂肪燃焼は運動によって開始されます。
脂肪燃焼で効果的な運動
では、どのような運動をすると良いのでしょうか。
そもそも運動には有酸素運動と無酸素運動がありますが、脂肪燃焼に効くのは有酸素運動です。
有酸素運動とはその名の通り、酸素を取り込みながら行う運動のことを言います。ウォーキングやサイクリング、ジョギングなどが有酸素運動の代表で、ヨガや縄跳び、水泳も効果的です。
そして運動をする上での1番のポイントは、20分以上行うこと。
その理由ですが、運動開始から約20分間は糖質がエネルギーとして使われやすく、中性脂肪は糖質が分解された後、主に使われるようになります。
つまり、有酸素運動開始から20分以上経過すると、中性脂肪が分解され消費されると言うわけですね。
筋トレは効果なし?
筋トレ、つまり無酸素運動も効果はあります。
脂肪燃焼に効果的なのは確かに有酸素運動ですが、脂肪をしっかり燃やすには、無酸素運動との併用がおすすめです。
なぜなら、霜降り肉のような脂肪を燃やして筋肉が増えると、分解された脂肪酸はよりエネルギーとして消費されやすくなるからです。
つまりは有酸素運動と無酸素運動を組み合わせると、より効率よく痩せやすい体に近づくわけですね。
おすすめの運動はヨガ
「運動の20分って案外長いし、続けられるか心配…」そんなあなた、ヨガはいかがでしょう。
呼吸を大事に動いてくヨガは、酸素を取り込む有酸素運動です。全身をくまなく動かしていきますが、スクワットなどの筋トレ要素も入ります。
またホットヨガなどのスタジオで取り組めば、1人ではなく他の受講生も一緒ですのでいつもより頑張れたり、音楽が流れるレッスンも多いですので、楽しみながらあっという間に運動を実施することも出来ますよ。
脂肪を燃やす食べ物なんてあるの?
これを食べれば脂肪燃焼できる!と断言できる食べ物は残念ながらありません。
しかし、脂肪を燃焼させる栄養素は存在します。
脂肪燃焼に欠かせない8つの栄養素
下記の栄養素に含まれる食材を取り入れ、しっかりと脂肪を燃やしていきましょう。
1 パントテン酸:代謝に必要な補酵素の構成成分(主な食材)卵、納豆、鳥のささみ
2 L-カルニチン:脂肪運搬に欠かせない栄養素(主な食材)赤身、マグロ、カツオ
3 ビタミンB2:脂質代謝に必須な栄養素(主な食材)レバー、カツオ、卵
4 ビタミンB1:糖質の代謝に必要な栄養素(主な食材)豚肉、枝豆、鮭、うなぎ
5 ビタミンB12:3大栄養素の代謝に必須(主な食材)牛肉、アジ、サンマ、貝
6 ビオチン:3大栄養素の代謝に関与(主な食材)くるみ、大豆、牛乳
7 ナイアシン:脂肪の代謝を促進する働き(主な食材)レバー、鶏ささみ、そば
8 葉酸:タンパク質、脂質の代謝に関与(主な食材)肉類、あじ、カツオ
まとめ
では本日のまとめです。
脂肪燃焼とは、体に付いてしまった脂肪を分解・燃焼・消費することでしたね。
そして脂肪を燃やすには「体がエネルギーを必要とする状態にする」必要があり、その状態は運動でつくられます。
◎脂肪燃焼のために取りれたい運動
・有酸素運動:ウォーキングやジョギング、水泳や縄跳び
・無酸素運動:筋トレ系
個人的なお勧めはヨガです。ヨガは有酸素運動と無酸素運動の両方を行えるからですね。
なお、脂肪を燃やす食べ物はありませんが、脂肪燃焼に欠かせない栄養素があります。ご紹介した食べ物もぜひ毎日の食事に取り入れてみてください!
【参考文献】
厚生労働省 e-ヘルスネット 脂肪/脂質